ご挨拶

                           

 はじめまして。水野谷房恵と申します。このページを読んでいただき、ありがとうございます。

 これまで音楽家として生きてきました。1985年からはじめたちいさな音楽学校poco a pocoでは「個性を引き出す」教育方針でこれまで続けてきました。生徒数が延1000人を超え、健常児も障がい児も、おとなもこどもも、保護者も指導者も、みんなで音楽を楽しみ、みんなで人とのかかわりを通して、たくさんの感動を経験してきました。この経験の中で学んだこと、それは想像力や創造力、感受性や思いやりのこころを育てるのはゲームやテレビなど電子メディアの一方通行の情報ではなく、実際に目にして、耳にして、触れる、という本物の経験でした。10年、20年と教える仕事をしていくと親子関係や子ども同士の関係が変化していることに気づきました。

 私自身もふたりの娘を生み育てていくうちに「これからは音楽だけでなく生活全体をみてあげたい!」と思うようになっていました。私は2006年に離婚し、見知らぬ土地で親子共々、ご近所の方々や学校の先生方などに大変お世話になりました。学童が6年生まであったことにも感謝いたしました。娘たちの成長とともに悩みも変化し、児童相談所や児童養護施設に助けを求めたこともあります。子育ての悩みは私のような“ひとり親”だけでなく、どんな人にもあることでしょう。子育てに悩んだり、困っている人のため、これからは「助けていただいた恩返しをしたい」と40歳のとき一念発起し、保育園設立の夢に向いました。通信教育から短期大学まで5年間、いろいろな形で学んだことは、これまでの音楽教育やボランティア先、保育現場や福祉施設での経験との答え合わせでした。そして、こどもの発達に一番良いと思う保育を自分なりに考えました。行き着いたのが「自然」と「音楽」です。「自然」は年齢を問わず人のこころを癒し、パワーをくれます。「音楽」はこころを敏感に豊かにしてくれます。

 私は長年の音楽教育で培った経験と娘たちの子育てや保育者としての経験をもとに「食べること」「見ること」「聴くこと」「触れること」といった五感に本物を与え、自然を感じながら生活をする“自然と音楽に特化した保育園”を設立したいと考えています。

 「保育ママをやりたい」と行政の門を叩いたら「資格がないとできません」と断られて短期大学で学ぶ道をいただき、先生方や歳の離れた学友に囲まれ(なんと、同級生にかつての教え子がいました!)、音楽家としてだけ生きていたら出会えない人たちとも多く出会わせていただきました。

 そんな私が全国をコンサートして回り、選んだ場所は日本の栃木県です。自然がこどもの心にもたらす財産を考え「山を買いたい!」と思います。こどもも保護者も保育者も地域の方もみんなが集える笑顔の絶えない保育園設立をめざします。

 

 どうぞ皆さまのお力を貸していただけますように、よろしくお願い申し上げます。

                           

                     2014年10月   水野谷 房恵   

 

 その後、この「ご挨拶」を書かせていただいてから6ヶ月、たくさんの方々と出会わせていただきました。開設地も東京、埼玉、山形、北海道、栃木県では宇都宮、下野市、清原、瑞穂野、雀宮、と各地でご縁をいただきました。そして3月19日、当初「ここでやりたい!」と思った栃木県日光市にご縁をいただき、施設種も保育園から広がり、最終的なビジョンにより近づいたインクルージョン施設として開設させていただける道をいただきました。

 これまで、たくさんの人と会ってはお知恵をいただき、助けていただき、ときには叱られながら、家族の理解と協力も得られ、皆様のお陰でスタートラインに立たせていただくことになりました。この感謝は言葉にできません。

まだまだ駆け出しの私ですが、なお一層精進してまいりますので、どうぞ変わらぬご支援、ご指導をいただけますよう、よろしくお願い申し上げます。

 

                     2015年4月   水野谷房恵

まんまる笑顔のみんなのおうち

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